Intel Core i5-1350P

Intel Core i5-1350P

Intel Core i5-1350P: 2025年のパフォーマンスとモビリティのバランス

2025年3月

現代のノートパソコンは、プロセッサーに速度だけでなくエネルギー効率も求めています。2023年に発表されたIntel Core i5-1350Pは、オールラウンドデバイスを必要とするユーザーにとって依然として有効なソリューションです。このチップが、なぜ今でもAMDやAppleの新製品と競争しているのか、そして2025年に誰に向いているのかを見ていきましょう。


アーキテクチャとプロセス: ハイブリッドコアと新しいレベルのグラフィックス

i5-1350PプロセッサーはRaptor Lake世代に属し、Intel 7プロセス(10 nm Enhanced SuperFin相当)で設計されています。その主な特徴は、高性能(P-core)とエネルギー効率(E-core)のコアの分離によるハイブリッドアーキテクチャです:

- 12コア:4 P-core(Golden Cove)でHyper-Threading(8スレッド) + 8 E-core(Gracemont)でマルチスレッドなし。

- ベースクロック:1.9 GHz(P-core)、1.4 GHz(E-core)。

- ターボブースト:P-coreで最大4.6 GHz、E-coreで3.5 GHz。

- キャッシュ:12 MB L3。

統合グラフィックスIris Xe(96 EU)は4Kディスプレイをサポートし、AV1エンコーディングを行い、CS:2やRocket Leagueなどのゲームで低設定で最大60 FPSを提供します。オフィス作業やFull HD動画編集には十分ですが、AAAゲームには専用グラフィックカードが必要です。


エネルギー消費とTDP: パワーマネジメント

プロセッサーのTDPは28Wで、ウルトラブックや薄型ビジネスノートパソコンでは一般的な値です。しかし、Turbo Boostモードでは一時的に64Wに達することがあります。これは高品質の冷却システムを必要とし、そうでなければスロットリングが発生する可能性があります。

省エネルギー技術:

- Intel Dynamic Tuning 3.0: 負荷に応じて自動的にパワーを調整します。

- コアの電圧低下(アンダーボルティング): ThrottleStopのようなユーティリティを介してサポートされています。

実際のところ、ブラウジングやWordを使用しているときにはプロセッサーが5-8Wを消費し、動画レンダリングの際には28Wに達します。


パフォーマンス: 見かけ以上の速さ

Geekbench 6:

- シングルコア: 2194(Ryzen 7 7840Uに相当)。

- マルチコア: 8684(Apple M2と同程度)。

実際のシナリオ:

- オフィス作業: Chromeで30以上のタブ、Excelシート、Zoomを同時に処理可能 - レイテンシなし。

- マルチメディア: HandBrakeでの1時間動画の変換に約12分を要する。

- ゲーミング: Genshin Impactを中設定(1080p)でプレイする場合、40-45 FPS。

Turbo Boostモードは、1-2コアに負荷がかかるときにアクティブになります(例えば、Photoshopで)。ただし、すべてのコアが負荷状態のとき(レンダリングなど)は、P-coreのクロックが熱のために2-3分後に3.8 GHzに低下します。


使用シナリオ: i5-1350Pは誰のために作られたのか?

- 学生とオフィスワーカー: マルチタスク + バッテリーライフ。

- フリーランサー: 軽い動画編集、FigmaやBlenderでの作業(中程度の難易度のプロジェクト)。

- 旅行者: 重量1.5kg以下の薄型ノートパソコン(例えば、Dell XPS 13やLenovo Yoga Slim 7)。

向かない:

- Cyberpunk 2077で100 FPS以上を求めるゲーマー。

- SolidWorksで3Dモデルを扱うエンジニア。


バッテリーライフ: バッテリーはどのくらい持つか?

バッテリー容量60Whの場合:

- ウェブブラウジング: 8-10時間。

- 4K動画再生: 6-7時間。

- 負荷(Photoshop + Chrome): 3-4時間。

エネルギー効率:

- BIOS設定でE-coreをオフにする(動作時間が15%増えるが、マルチスレッド性能が低下する)。

- Windows 12の「省エネルギーモード」: クロックを2.5 GHzに制限。


競合との比較: i5-1350Pは誰を追い越すのか?

- AMD Ryzen 5 7640U(Zen 4): マルチスレッドタスクで優れています(Cinebench R23で+10%)が、シングルスレッドでは劣っています(-7%)。ノートパソコンの価格は同程度($900-$1100)。

- Apple M2: バッテリーライフが優れており(最大12時間)、ネイティブアプリ(Final Cut Pro)での速度も速いが、Windowsソフトとの互換性には制限があります。

- Intel Core i5-1250P(Alder Lake): i5-1350Pは最適化されたE-coreによりマルチタスク性能で12%速い。


長所と短所

強み:

- オフィスワークと勉強に最適。

- Thunderbolt 4およびWi-Fi 6Eをサポート。

- ノートパソコンの価格は手頃($800から)。

弱点:

- 負荷時のファンの騒音。

- Turboモードでの温度が95°Cに達する。

- PCIe 5.0のサポートがない。


ノートパソコン選びの推奨事項

1. デバイスタイプ: ウルトラブック(ASUS ZenBook 14)またはビジネスノートパソコン(HP EliteBook 840 G10)。

2. 冷却: 2つのファンと銅管を使用したモデルを探す(例えば、Lenovo ThinkPad T14s)。

3. ディスプレイ: 300ニットおよびsRGB 100%のIPSパネル(デザイナーには重要)。

4. バッテリー: 最低60Wh。

5. メモリとSSD: 16GB DDR5 + 512GB NVMe(アップグレードは早めに行う - 多くのウルトラブックにはRAMスロットがない)。

2025年におけるi5-1350P搭載ノートパソコンの平均価格: $850-$1200。


総括

Intel Core i5-1350Pは、パフォーマンス、ポータビリティ、価格のバランスを求める人にとって成功した選択肢です。日常的なタスク、軽いクリエイティブ作業、さらには要求の少ないゲームにも対応できます。しかし、3D作業やストリーミングを専門的に行う場合は、Hシリーズプロセッサー(例えば、i7-13700H)やRyzen 7 7840HSを搭載したモデルを検討する方が良いでしょう。

向いている人:

- 学生。

- オフィスワーカー。

- デザインや編集のフリーランサー。

- 静音性と長いバッテリーライフを重視するユーザー。

予算が$1000以内であれば、i5-1350Pは2025年のベストな選択肢の一つです。

CPUの比較

Core i5-1350Pを他のCPUsと比較

ドロップダウンリストからCPUを選択してください。

基本

レーベル名
Intel
プラットホーム
Mobile
発売日
January 2023
モデル名
Intel プロセッサーの番号は、コンピューティングのニーズに適したプロセッサーを選択する際に、プロセッサーのブランド、システム構成、システムレベルのベンチマークとともに考慮すべきいくつかの要素の 1 つにすぎません。
i5-1350P
コード名
Raptor Lake

CPUの仕様

コア合計数
コアとは、単一のコンピューティング コンポーネント (ダイまたはチップ) 内の独立した中央処理装置の数を表すハードウェア用語です。
12
スレッド合計数
該当する場合、インテル® ハイパー・スレッディング・テクノロジーはパフォーマンス・コアでのみ利用可能です。
16
パフォーマンスコア
4
エフィシエンシーコア
8
Intel Virtualization Technology (VT-x)
Intel® Virtualization Technology(VT-x)は、1つのハードウェアプラットフォームを複数の仮想プラットフォームとして動作させます。処理を独立した区画に分離することで管理性を高め、停止時間を減らし、生産性の維持に役立ちます。
Yes
Intel Virtualization Technology for Directed I/O (VT-d)
Intel® Virtualization Technology for Directed I/O(VT-d)は、従来のIA-32(VT-x)およびItanium®(VT-i)の仮想化を拡張し、入出力デバイスの仮想化に対応します。仮想環境におけるI/Oデバイスの安全性、信頼性、性能の向上に役立ちます。
Yes
最大ターボ周波数
最大ターボ周波数は、インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー、およびインテル® ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0 (存在する場合) およびインテル® サーマル・ベロシティ・ブーストを使用してプロセッサーが動作できる最大シングルコア周波数です。 周波数は通常、ギガヘルツ (GHz)、つまり 1 秒あたり 10 億サイクルで測定されます。
4.70 GHz
Intel Hyper-Threading Technology
Intel® Hyper-Threading Technology(Intel® HT Technology)は、1つの物理コアで2つの処理スレッドを実行可能にします。多数のスレッドを使うアプリケーションは並列処理を増やし、作業をより早く完了できます。
Yes
L3キャッシュ
12 MB
Cache
CPUキャッシュは、プロセッサ内にある高速なメモリ領域です。Intel® Smart Cacheは、すべてのコアが最終レベルキャッシュを動的に共有できるアーキテクチャを指します。
12 MB Intel® Smart Cache
ソケット
ソケットは、プロセッサとマザーボード間の機械的および電気的接続を提供するコンポーネントです。
FCBGA1744
Intel AES New Instructions
Intel® AES New Instructions(Intel® AES-NI)は、データの暗号化と復号を高速かつ安全に行うための命令群です。大量のデータの暗号化・復号、認証、乱数生成、認証付き暗号化など、幅広い暗号処理に役立ちます。
Yes
製造プロセス
リソグラフィーとは、集積回路の製造に使用される半導体技術を指し、半導体上に構築されるフィーチャーのサイズを示すナノメートル (nm) で報告されます。
Intel 7
消費電力
28 W
プロセッサーの基本電力
SKU セグメントおよび構成のデータシートに指定されているベース周波数およびジャンクション温度でインテル指定の高複雑性ワークロードを実行する際に、プロセッサーが製造時に超えないことが検証された時間平均消費電力。
28 W
最大ターボパワー
電流および/または温度制御によって制限される、プロセッサーの最大持続 (>1 秒) 消費電力。 瞬間的な電力は、短期間 (<=10ms) に最大ターボ電力を超える場合があります。 注: 最大ターボ電力はシステム ベンダーによって構成可能であり、システム固有にすることもできます。
64 W
Minimum Assured Power
20 W
最高動作温度
ジャンクション温度は、プロセッサ ダイで許容される最大温度です。
100°C
PCI Expressレーン数
PCI Express (PCIe) レーンは、2 つの差動信号ペア (1 つはデータ受信用、もう 1 つはデータ送信用) で構成され、PCIe バスの基本単位です。PCI Express レーンの最大数は、サポートされるレーンの合計数です。
20
指図書
命令セットとは、マイクロプロセッサが理解して実行できる基本的な命令の集合です。表示される値は、このプロセッサが対応するIntelの命令セットを示しています。
64-bit
Intel VT-x with Extended Page Tables (EPT)
Intel® VT-xのExtended Page Tables(EPT)は、第2レベルアドレス変換(SLAT)とも呼ばれ、メモリ負荷の高い仮想化アプリケーションを高速化します。ページテーブル管理をハードウェアで最適化し、メモリと電力の負荷を軽減することで、バッテリー駆動時間の延長にもつながります。
Yes
Microprocessor PCIe Revision
Gen 4

メモリ仕様

メモリタイプ
インテル® プロセッサーには、シングル チャネル、デュアル チャネル、トリプル チャネル、フレックス モードの 4 つのタイプがあります。 複数のメモリ チャネルをサポートする製品でチャネルごとに複数の DIMM を装着すると、サポートされる最大メモリ速度が低下する可能性があります。
Up to DDR5 5200 MT/s Up to DDR4 3200 MT/s Up to LPDDR5/x 6400 MT/s Up to LPDDR4x 4267 MT/s
最大メモリサイズ
最大メモリ サイズとは、プロセッサがサポートする最大メモリ容量を指します。
96 GB
最大メモリチャネル数
メモリ チャネルの数は、実際のアプリケーションの帯域幅動作を指します。
2
ECCメモリサポート
ECCメモリ対応は、プロセッサが誤り訂正符号(ECC)付きメモリをサポートするかを示します。ECCメモリは一般的なデータエラーを検出・訂正できます。利用するにはプロセッサとチップセットの両方がECCに対応している必要があります。
No
Intel Flex Memory Access
Yes

GPUの仕様

統合グラフィックス
統合型 GPU は、CPU プロセッサに統合されたグラフィックス コアを指します。 プロセッサーの強力な計算能力とインテリジェントな電力効率管理を活用して、優れたグラフィックス パフォーマンスとスムーズなアプリケーション エクスペリエンスを低消費電力で実現します。
Intel® Iris® Xe Graphics eligible
Intel Iris Xe Graphics 80EU Mobile
グラフィック周波数
グラフィックスの最大ダイナミック周波数とは、ダイナミック周波数機能を備えたインテル® HD グラフィックスを使用してサポートできる最大日和見グラフィックス レンダリング クロック周波数 (MHz 単位) を指します。
1.50 GHz
DirectX Support
DirectX対応は、グラフィックスやその他のマルチメディア処理向けMicrosoft製API群のどのバージョンをサポートするかを示します。
12.1
実行ユニット
実行ユニット(Execution Unit)はIntelのグラフィックスアーキテクチャを構成する基本要素です。同時マルチスレッディングによって高い演算スループットを実現するよう最適化されています。
80
Max Resolution (DP)
DisplayPort(DP)最大解像度は、1ピクセル当たり24ビット、60Hzの条件でプロセッサがDP経由でサポートする最大解像度です。実際の解像度はシステム設計によって低くなる場合があります。
7680 x 4320 @ 60Hz
Max Resolution (eDP - Integrated Flat Panel)
内蔵ディスプレイ(eDP)の最大解像度は、1ピクセル当たり24ビット、60Hzの条件でプロセッサが内蔵パネル向けにサポートする最大解像度です。実際の解像度は機器の設計によって低くなる場合があります。
4096 x 2304 @ 120Hz
Max Resolution (HDMI)
HDMI最大解像度は、1ピクセル当たり24ビット、60Hzの条件でプロセッサがHDMI経由でサポートする最大解像度です。実際の解像度はシステム設計によって低くなる場合があります。
4096 x 2304 @ 60Hz
Number of Displays Supported
4
Graphics Output
グラフィックス出力は、ディスプレイ機器との接続に使用できるインターフェースを示します。
eDP 1.4b | DP 1.4a | HDMI 2.1
OpenGL Support
OpenGL(Open Graphics Library)は、複数の言語とプラットフォームで利用できる、2D・3Dベクターグラフィックス描画用のAPIです。
4.6
OpenCL Support
OpenCL(Open Computing Language)は、異種デバイスを利用する並列プログラミングのためのクロスプラットフォームAPIです。
3.0
Intel Quick Sync Video
Intel® Quick Sync Videoは、携帯型メディアプレーヤー向けの変換、オンライン共有、動画編集や制作のために動画を高速変換します。
Yes

AI仕様

Intel Gaussian Neural Accelerator
Intel® Gaussian & Neural Accelerator(GNA)は、音声処理や応答速度が重要なAI処理向けの超低消費電力アクセラレータです。音声系ニューラルネットワークを低電力で実行し、CPUの負荷を軽減します。
3.0
CPU 上の Intel Deep Learning Boost (Intel DL Boost)
AI ディープ ラーニングのユースケースを加速するために設計された新しい一連の組み込みプロセッサ テクノロジ。 新しいベクトル ニューラル ネットワーク命令 (VNNI) でインテル AVX-512 を拡張し、前世代に比べて深層学習の推論パフォーマンスを大幅に向上させます。
Yes

インターフェースとポート

Intel Volume Management Device (VMD)
Intel® Volume Management Device(VMD)は、NVMe SSDのホットプラグとLED表示を統一的かつ確実に管理する方法を提供します。
Yes

その他

Intel Image Processing Unit
6.0
Intel Standard Manageability (ISM)
Intel® Standard Manageabilityは、Intel vPro® Essentialsプラットフォーム向けの管理機能です。Intel® AMTの機能の一部として、EthernetとWi-Fiによるアウトオブバンド管理に対応しますが、KVMや新しいライフサイクル管理機能は含まれません。
Intel® SSE4.1 | Intel® SSE4.2 | Intel® AVX2
Execute Disable Bit
Execute Disable Bitは、特定のメモリ領域でのコード実行を禁止することで、ウイルスやマルウェアによる攻撃のリスクを低減するハードウェアセキュリティ機能です。
Yes
Intel Active Management Technology (AMT)
Yes
Intel High Definition Audio
Yes
Intel Boot Guard
Intel® Device Protection TechnologyのBoot Guardは、OS起動前のシステム環境をウイルスや悪意のあるソフトウェアから保護するのに役立ちます。
Yes
Intel Hardware Shield Eligibility
Yes
Intel QuickAssist Software Acceleration
Yes
Intel Control-Flow Enforcement Technology
Intel Control-flow Enforcement Technology(CET)は、正規のコード片を悪用するReturn-Oriented Programming(ROP)による制御フロー乗っ取り攻撃から保護するのに役立ちます。
Yes
Intel OS Guard
Yes

ベンチマーク

Geekbench 6
シングルコア スコア
2194
Geekbench 6
マルチコア スコア
8684
Geekbench 5
シングルコア スコア
1580
Geekbench 5
マルチコア スコア
8027
Passmark CPU
シングルコア スコア
3586
Passmark CPU
マルチコア スコア
20053

他のCPUとの比較

Geekbench 6 シングルコア
2355 +7.3%
2255 +2.8%
2131 -2.9%
Geekbench 6 マルチコア
9505 +9.5%
9090 +4.7%
8018 -7.7%
Geekbench 5 シングルコア
1704 +7.8%
1640 +3.8%
1513 -4.2%
1438 -9%
Geekbench 5 マルチコア
9070 +13%
8470 +5.5%
7662 -4.5%
7258 -9.6%
Passmark CPU シングルコア
3717 +3.7%
3658 +2%
3512 -2.1%
3462 -3.5%
Passmark CPU マルチコア
21433 +6.9%
20770 +3.6%
19528 -2.6%
18902 -5.7%